『ブランチレスバンキングの取引のレシートに対する認識』
以前の記事で紹介したものと同じ著者による論文をご紹介いたします。
インタビューや参与観察を中心として、インドでEkoというブランチレスバンキングを展開するサービスを質的に調査し、ユーザーのミクロな行動に迫った研究です。
“The Paper Slip Should be There!” Perceptions of Transaction Receipts in Branchless Banking(PDFファイル)
金融機関と取引をするごとに、SMSで処理の内容を確認するメッセージを受けとることはできますが、多くのユーザーは紙のレシートを好んで蓄えておく傾向があるといいます。
サーバーからの到着が遅れるなど、SMSが来ないときにも紙のレシートは閲覧できるという信頼性(reliability)に加え、アクセスしやすいこと(accessibility)・実体があること(tangibility)・保存しやすいこと(storability)という点から、ユーザーは「紙のレシートがあってほしい!(The paper slip should be there!)」と考えているようです。
結論では、ユーザー行動の分析にもとづき、SMSの信頼性を高め、ユーザーへ教育をおこなう旨の提言がなされています。
4ページと非常に短い論文なので、詳しくはぜひ原文をご確認ください。