KPMG「金融サービス業界が2016年に直面する10の主要な規制上の課題」

KPMGが公開している短いレポートをご紹介いたします。


Ten Key Regulatory Challenges Facing the Financial Services Industry in 2016
http://www.kpmginfo.com/NDPPS/2015/516954/510270_Ten%20Regulatory%20Challenges_9.web.pdf


金融業界にとって影響の大きい、規制上の10の論点が挙げられています。

  • 1. ガバナンスの強化とカルチャーの醸成
  • 2. リスクデータの集約とリスク報告のためのデータ品質向上
  • 3. サイバーセキュリティと消費者のプライバシーデータの融合
  • 4. 拡大しつつある消費者金融サービス業界の範囲への対応
  • 5. イノベータ−と新規市場参入者による圧力への対処
  • 6. コンプライアンスの有効性と持続可能性の変革
  • 7. 監視、報告、データ、統制に係る課題の管理
  • 8. 規制報告の改革
  • 9. 資本と流動性の相互作用の考察
  • 10. 複雑なクロスボーダーの規制変更の管理

オペレーショナルリスクに絞った先週のランキングと比較すると、ガバナンスやリスク管理に関するより広範なトピックが扱われていますね。


金融の最先端であるアメリカと日本では規制当局からの期待の度合い(expectation)がはっきり異なり、そこに最新の知見やノウハウを持つコンサルタントが仕事をする余地があります。

同じように、金融規制という文脈において、先進国と開発途上国の間に早急に埋めることが必要な溝があるとすれば、潜在的なビジネスの機会とみなせるのかもしれません。


このレポートには日本語版がありますので、お忙しい方はそちらをご参考ください。

金融サービス業界が2016年に直面する10の主要な規制上の課題
http://www.kpmg.com/jp/ja/knowledge/news/financial-news/pages/ten-regulatory-challenges-201511.aspx


KPMG「モバイルバンキング 2015」
http://d.hatena.ne.jp/branchlessbanking/20151004/1443962671

AWI・KPMG・FSCフィンテック・イノベーター50選 2014」
http://d.hatena.ne.jp/branchlessbanking/20150215/1423995661