de-riskingに関する文献
これまでに目を通した範囲内ではありますが、de-riskingに関する文献を数点ご紹介したいと思います。
・Global Center on Cooperative Security・Oxfam「銀行のde-riskingと金融包摂への影響を理解する」
http://www.globalcenter.org/wp-content/uploads/2015/11/rr-bank-de-risking-181115-en.pdf
各国政府・金融機関・NPOなど、当事者ごとにde-riskingの影響を整理し、解決に向けた提言をする内容です。
de-riskingが市場の失敗(market failure)によって生じたと明言しております(p. 30)。
・FATFほか「De-risking:排除と安定に対するグローバルな影響と意図せざる帰結」
https://classic.regonline.com/custImages/340000/341739/G24%20AFI/G24_2015/De-risking_Report.pdf
このトピックを取り上げた初期の文献で、de-riskingの原因や帰結を解説しています。
31ページでは、「新興市場における貿易にとってのcorrespondent bankingの重要性」がわかりやすく図解されています。
・Center for Global Development「貧しい国々にとってのAMLポリシーの意図せざる帰結」
http://www.cgdev.org/sites/default/files/CGD-WG-Report-Unintended-Consequences-AML-Policies-2015.pdf
このなかではもっとも包括的な文献で、送金事業者(remittance providers)へのde-riskingの影響が2章で論じられています。
5章では、銀行や当局の実務者向けに、重大な問題とその解決策が4組提示されています。
このほか、中央銀行にとってのファイナンシャルインクルージョンの論点をまとめた次の文献も興味深い内容です。
ブランチレスバンキングにも言及があります。
・BIS「金融包摂:中央銀行にとっての論点」
http://www.bis.org/publ/qtrpdf/r_qt1503h.pdf