BFA「ベナンのマイクロファイナンスにおける消費者保護」
戦略系コンサルティングファームのBFA(Bankable Frontier Associates)によるレポートをご紹介いたします。
Vulnerable Clients in a Lightly Regulated Market: Consumer Protection in Microfinance in Benin(PDFファイル)
昨年にBFAがCED(Centre pour l’Environnement et le Développement)という組織と合同で行った調査をもとにしたレポートです。
ベナンという金融規制が未発達な国においてマイクロファイナンスがうまく機能していないことに加え、無防備な(vulnerable)顧客をいかに保護するかが描かれています。
6ヶ月の調査で見出されたことは以下のとおりです(p. 7)。
- MFIのいくつかは、顧客からの預金の引き出しの要求に応えられていない
- 返済の遅い顧客は、MFIから問題のある対応を受けることがある
- ローンのコストや期間や条件について、顧客の理解は限定的である
- 顧客の大半は、MFIのサービスについてどこに苦情を言えばいいのか知らない
- ローンの申し込みや支払いには、遅れや煩雑さ(bureaucracy)がみられる
こうした現状を改善するため、規制と監督・金融教育・標準と行動規範が、これからの消費者保護の三つの柱として据えられております(p. 27)。
付せんを立てたのは以下の箇所になります。
- 悪質な業者がはびこっており、認可を受けたMFIと無認可のMFIを見分けることが顧客には難しい(p. 11)
- 多くの人によって第一言語として話されるローカル言語と、浸透度の低いフランス語(pp 17-18)
- 顧客が苦情を申し出たわけ(p. 20)
- インタビューでMFIの遅い対応や煩雑な手続きを説明するとき、顧客が最も多く使った単語はtracasseriesであった(p. 22)
- 顧客保護上の諸論点と、それに対する勧告(pp. 24-26)