KPMG「モバイルバンキング 2015」

KPMGが公開しているレポートをご紹介いたします。


Mobile Banking 2015(PDFファイル)


KPMGのイギリスやインドオフィスのメンバーが中心となって執筆したレポートで、UBS Evidence Labによる一次的な調査のデータをもとにしています。


字が小さくなりすぎるため画像でお見せすることは難しいのですが、G-SIBsが提供するサービスの一覧表(p. 8)をご覧いただければわかるとおり、世界中に展開する商業銀行によるモバイルバンキングを主に取りあげたレポートです。

書き手にとっての最重要顧客であるグローバルバンクを意識してか、モバイルバンキングは銀行支店のネットワークと共食いするものではなく、営業店における様々な技術と組み合わさることで対顧面の流動性を高めるものであることが記されております(p. 7)。そういう意味では全くブランチレスな取り組みではありませんね…。

とはいえ、随所に描かれているユーザーがモバイルバンキングやモバイルペイメントを使わない理由は、こうした商業銀行が進出していない国や地域における金融サービスの進展を考えるうえでも示唆的かと思われます。邦銀もいくつか取りあげられていますよ。


付せんを立てたのは以下の箇所です。

  • モバイルバンキングサービスの今後の進化と銀行別の事例(p. 9)
  • 銀行サービスを「アンバンドル」し、既存の銀行にとって最も収益を望めるビジネスラインを開拓しつつあるフィンテック新興企業(p. 15)
  • モバイルバンキング戦略において先行している(pioneering)銀行・変わりつつある(transformational)銀行・ゆっくり歩んでいる(incremental)銀行の区分(p. 20)