ブランチレスバンキングの見取り図と当研究会の趣旨


初回の研究会でお配りした、ブランチレスバンキングの見取り図をここに提示いたします。


ブランチレスバンキングを語るうえで欠かせない切り口として、第一に、技術・金融・開発が挙げられます。

  • ICTを中心とするハード・ソフトからなる技術の円
  • 預金・送金から運用までをふくめた金融の円
  • 経済・社会的な面から人々にエンパワーメントを施していく開発の円


ブランチレスバンキングは、これら3つの円が重なるところに位置づけられます。逆にいえば、これらのどの要素を欠いても、この金融サービスは成立しえないということになります。


さらに、当研究会の趣旨は、次のふたつの視点からブランチレスバンキングをとらえようとするところにあります。

  • 事業を遂行していくための個々のプロセスに目配りを欠かさないビジネスの視点
  • 歴史的・文化的背景を踏まえながら現象を客観的に記述・分析していく学問の視点


技術・金融・開発からなる3つの円と、ビジネス・学問という2つの視点。これらを羅列するだけでも、ブランチレスバンキングを取りまく領域がいかに広大なものであるかがみてとれます。


初回の研究会で、多様な切り口からブランチレスバンキングを読みといていくことの大切さを繰りかえさせていただきました。ブランチレスバンキングという豊かな概念は、このように様々な語られ方を許容するものです。


当研究会が、幅広いバックグラウンドを持つ人々の参加を心待ちにしているのも、このような認識にもとづくものです。本当に、多くの皆様のご参加をお待ちしております。