インドネシアの海に浮かぶ銀行の支店

インドネシアの国営銀行であるBank Rakyat Indonesia (BRI)が、船舶型の支店を開業したとのことです。


BRI launches ‘floating bank’ for people on coasts, remote islands | The Jakarta Post
http://www.thejakartapost.com/news/2015/08/05/bri-launches-floating-bank-people-coasts-remote-islands.html


船は、4人の銀行職員のほか、クルーや警備員を含む11人体制で運行され、通常のBRIの支店と同様に、預金・融資・為替のフルラインの銀行サービスを提供するといいます。


商業目的だけでなく、銀行サービスが乏しい地域の経済開発や人間開発をも目的とした社会性の高い事業とのことです。

ひとつの船には111万USドルものコストがかかるそうですが、何千もの島々にぽつりぽつりと漁師や商人が暮らすインドネシアならではの試みですね。


特筆すべきは、船の支店が外部と通信するインフラとして、BRIが人工衛星(satellite)の打ち上げを来年に予定していることでしょうか。

2億5千万USドルかかるこの投資によって、BRIは人工衛星を所有する世界で初めての銀行になるそうです。


コスト面の難点はあるものの、医療や教育や交通と同様に金融サービスをとらえれば、公共セクターの主導による発展が期待できるのかもしれませんね。