GSMA「銀行を利用できない人々のためのモバイル金融サービス 2014年版」
GSMAより、2014年の業界の動向をまとめたレポートが公開されましたので、早速読んでみました。
State of the Industry Report on Mobile Financial Services for the Unbanked(PDFファイル)
モバイルマネーを包括的に取りあげた第一部と、その他のモバイル金融サービスを概観する第二部からなるレポートです。
第二部で扱われているのはモバイル保険・モバイル貯蓄・モバイル与信であり、モバイルマネーの事業者が隣接市場として参入しようとしている領域と位置づけられています(p. 8)。
長くはあるものの、図表が豊富で読みやすいレポートです。付せんを貼りつけた箇所を紹介いたしますので、ご参考になさってください。
- モバイルマネーのサービスが利用できない54の開発途上国のうち、70%の国々は人口が1,000万人以下であり、スケールを達成することが難しくなっている。国土が小さい国も多い(p. 17)
- 調査の回答者によってしめされた規制上の優先順位(p. 19)
- USSD・STK・IVR・Appsなど、モバイルマネーのアカウントへアクセスするために利用されているインタフェース(p. 22)
- 地域ごとのスマートフォン普及率の予測(2013-2020年)(p. 23)
- 日用品(fast moving consumer goods)など他業界の知見にもとづく、リーチしづらい農村部でモバイルマネーを導入するための4つの戦略(p. 29)
- モバイルマネーの総体的なシステムにおける決済のフロー(p. 34)
- モバイルマネーのプロダクトごとの決済額の平均(p. 40)
- 社会開発と経済開発を支援するモバイルマネーの支払い(p. 41)
- モバイルマネーの収益性:健全な利ざやを可能にするデジタルの生態系(pp. 47-48)
- 低所得の個人にとってのモバイル保険の魅力(p. 51)
- 信用スコアリング:いかに通信事業者はデータを与信審査に転用しているか(p. 64)