Helix Institute「代理店ネットワークに対する調査――インドネシア編(2015年)」
Helix Instituteによるプレゼンテーションをご紹介いたします。
Agent Network Accelerator Survey - Indonesia Country Report 2014(PDFファイル)
昨年の4月に記事にさせていただいた調査のインドネシア編で、ジャワ島の代理店に対するインタビューを題材としています。
見やすいプレゼンテーションであり、現地の事情がわかりやすく書かれているので、ご興味があれば一読をおすすめいたします。
18ページに選ばれた4人の代理店の方が紹介されており、それぞれ個性的であり、デジタル金融サービス(DFS)の活用にも異なる意見を持っていることが読みとれます。
続く19ページには、代理店を選別するための基準が6点提出されています。
- 顧客との関係
- 年齢・教育程度・ビジネスの経験
- 立地
- セキュリティ
- 事業の実態
- 流動性管理の能力
現場からの声として興味深かったのは、デジタル金融サービスを全く評価せず、「現金決済のほうがいい。そのほうが早いから」(p. 22)とコンビニのキャッシャーが語っているところです。
決済のシステムが統合されていないため、異なる支払い手段を可能にするために機械が何台も必要になったり、決済が完了するまでに余計な時間がかかったりするようですね。
結局のところ「現金のほうが早いし確実」という感覚は、日本でも、小売店で電子マネーやクレジットカードを利用したことがあれば想像がつくかもしれませんね。
機械の操作ひとつとっても得意・不得意がありますし、店員さんにとっては、業務の傍らで新たに手順を覚えるのも簡単ではなさそうです。忙しいときほど1件1件の処理に必死になり、余裕がなくなることも容易に想像がつきます。
システム導入コンサルに特段知見があるわけではないのですが、デジタル金融サービスを活用するためにも、現場での日々のオペレーションに目を向けることが必要でしょうか。
インドネシアのブランチレスバンキングをめぐる規制環境
http://d.hatena.ne.jp/branchlessbanking/20150208/1423396622