CGAP『マイクロファイナンスに対する規制と監督の指針』

CGAPによるレポートを紹介いたします。


A Guide to Regulation and Supervision of Microfinance(PDFファイル)


マイクロファイナンスに対する規制と監督を包括的に取りあげたレポートです。

マイクロファイナンスやファイナンシャルインクルージョンなどの基本的な用語を整理したあとで、プルーデンシャル(prudential)とノンプルーデンシャル(nonprudential)、規制(regulation)と監督(supervision)というふたつの軸にしたがって記述が進められていきます。


続く5章「貧しい人々を遇するためのブランチレスバンキングの利用を規制する」(p.72)では、ブランチレスバンキングにふさわしい規制上の枠組みとして、以下の5点があげられています。

  • (1)銀行やノンバンクによる顧客との接点としての代理店やその他の第三者の利用の条件
  • (2)柔軟でありリスクにもとづいたAML/CFTの体制
  • (3)電子的に保存される価値を発行するノンバンクのための明確な規制の体制
  • (4)ブランチレスな文脈に即した消費者保護
  • (5)広範な相互運用性と相互の接続を可能にする支払いシステムに対する規制


最後の6章では、この業界の新たな動向として、マイクロファイナンスとの関連に焦点を当てながら、マイクロインシュランス(microinsurance)に対する規制が論じられています。

長めのレポートではありますが、ひとつひとつは短い数多くのトピックからなっていますので、辞書のように必要に応じて読んでいくことも可能です。