ブランチレスバンキング研究会について

 現在、ICT(Information and Communication Technology)を活用し、開発途上国の貧しい人々に金融サービスを提供しようとする動きがみられます。途上国開発やマイクロファイナンスにおいて新たな技術を活用しようとする試みです。こうしたなかでブランチレスバンキング(branchless banking)という言葉が誕生し、世界的に知られるようになっています。


 ブランチレスバンキングとは、店頭での接客を前提とせず、携帯電話やパソコンを介してサービスを提供する無店舗型金融を意味します。ブランチレスバンキングを利用することで、遠くにある金融機関の支店を訪れずも、携帯電話や町中のATMからお金の出しいれや振込みをおこなうことができるようになります。マイクロファイナンスが脚光を浴びているように、これまで金融機関から顧客とみなされなかった貧しい人々が金融を利用できるようになることには大きな意義があるのです。


 他方でブランチレスバンキングは、マイクロファイナンスやソーシャルファイナンスといった類似した意味をもつ言葉ほどには日本で紹介されていません。こうした状況のなかで、ともに語らう仲間を探し、ブランチレスバンキングについて啓発や研究をおこなっていく場を立ちあげることを決意しました。


 少人数による定期的な研究会・勉強会を中心として、シンポジウムや合宿など、さまざまな活動に取りくんでいきたいと考えております。研究会の成果は、インターネット上でひろく公開していくつもりです。活動については、当ブログで定期的にお伝えしていきます。


 ブランチレスバンキングは、さまざまなバックグラウンドをもつ人々の興味をひくものであると考えられます。当研究会は立ちあがったばかりの団体であり、多くの人々の助けが必要です。開発や貧困削減に関心をお持ちの方はもちろん、金融やIT・携帯など、ビジネスの分野で活躍されている方の参加を心待ちにしております。


ブランチレスバンキング研究会代表 宮本
miyamoto(@)towardthevirtual.com